女性を中心に根強いファンが多い、日本テレビ「ZIP!」の人気料理コーナー「MOCO’Sキッチン」。俳優の速水もこみちさんが、オリーブオイルを大量に使った料理を披露することで人気ですが「あんなにたくさんオイルを使っていいの?」と話題を呼ぶことも多いようです。ここではオリーブオイルの使用量について説明していきます。
速水もこみちさんがオリーブオイルを1本使い切った料理とは?
MOCO’Sキッチンの中でも「神回」と呼ばれ伝説となっているのが、スペインのタパス(小皿)料理・タコとじゃがいものアヒージョで自身がジュースしたオイルを一本使い切った回です。
確かに番組内では大きめの鍋を使って調理していたため、大量にオリーブオイルを使用していました。
でも本来、アヒージョは「カスエラ」と呼ばれる小さな陶器の鍋を使う料理。 タパス用のカスエラは直径13~15cm程度の小さな鍋なので、レシピ通り食材を入れてヒタヒタにオリーブオイルを注いでも、番組内で紹介されたほどの量を使うことにはならないのです。
実際、番組内のレシピページをチェックしてみるとオリーブオイルの量は120ml[1] となっています。これはカップ3分の1程度の量。現地の方のレシピを見てもオリーブオイルを1本使い切るような量のものはありません。
MOCO’Sキッチンはもこみちさんのアドリブやちょっとオーバーなアクションが人気のコーナー。それだけに、ちょっと大げさに使用していたのかもしれませんね。
調理方法、料理によってオリーブオイルを使い分ければOK
この神回が話題を呼んだもうひとつの理由が、使用したオリーブオイルが高価だったこと。速水もこもちさんがプロデュースした5,000円以上するオリーブオイルだったそうですが、もちろん高価なオイルを使わなければアヒージョが作れないわけではありません。
むしろ、この価格帯のオリーブオイルはオリーブの品種や製法も厳選されたものを使用しているはず。 これだけこだわりのあるオリーブオイルなら、アヒージョのような加熱料理に使うよりも、生で食べた方がよさそうです。

アヒージョのような料理の他、炒め物や揚げ物なら、もう少し価格が安いエクストラバージンオイルを使うか、ピュアオリーブオイルを使ってもいいでしょう。
また、アヒージョで残ったオイルはパスタの風味つけやオムレツやリゾットを作るときに使ってもOK。カリカリに焼いたバゲットにつけて食べてもおいしくいただけます。
アヒージョは失敗が少なく、見栄えの良い一品。「あんなに高いオイルを使った料理は作れない」「残ったオイルがもったいない」という人も、気負わずにチャレンジしてほしい料理です。
速水もこもちさんの「追いオリーブ」はアリ!
番組内では、もこみちさんが完成した料理にさらにオリーブオイルをかける「追いオリーブ」も話題になりました。本当にこんなことするの?と思った方もいるかもしれませんが、これについては、本場でもアリ!と言えます。
エクストラバージンオイルはその風味や香りを楽しむもの。加熱料理に使った場合、その風味が損なわれている可能性があるため、仕上げにもう一度、生のオリーブオイルをプラスして料理の味を高めるのです。
サラダはもちろん、肉料理や魚料理でも「ちょっと何かが足りないな」と思ったら、生のオリーブオイルをたらす。おいしいオリーブオイルを手に入れたときこそ、是非、速水もこみちさんの真似をして、追いオリーブにトライしてみてください。
本場イタリアではオリーブオイルをどのくらい使う?
もこみちさんの料理を見て「本当にこんなにたくさんオリーブオイルを使うの?」という疑問を持った方のために、オリーブオイルの本場イタリアではオリーブオイルをどんな風に、どのくらい使っているのかちょっとだけ紹介しましょう。
- 揚げ物にはピュアオリーブオイルやコーン油を
- ミラノ風カツレツは少量の油で「揚げ焼き」

フリットと呼ばれる揚げ物料理はイタリア料理の中でも人気のあるメニュー。でも、若い女性の中には家では揚げ物しないという人も多く、friggitoria(フリッジトリア)と呼ばれる揚げ物屋さんが流行るほどです。
家庭で揚げ物をする場合、使用するのはエクストラバージンオイルではなく、精製されたオリーブオイル(ピュアオリーブオイル)や揚げ物用のコーン油などを使うことが多くなっています。
もちろん、これらの油はエクストラバージンオイルよりも安価。経済的な意味からもエクストラバージンオイルを揚げ物に使う人はほとんどいません。
日本でも人気のあるイタリア料理のメニュー「ミラノ風カツレツ」(Cotoletta alla Milaneseコトレッタ・アッラ・ミラネーゼ)。こちらは日本のとんかつと違って、揚げ油であげるのではなく、肉が半分浸かる程度の量の油で揚げ焼きにするのが基本です。

家庭によって異なりますが、コトレッタを作るときもコーン油を使う場合があります。しかし、普段からオイルと言えばエクストラバージンオイルしかないという家庭も多いため、 コトレッタを作るときに使う人もいるようです。 イタリア人にとって、料理の決め手となるエクストラバージンオイル。安いものではないだけに、調理の方法やメニューによって使うオイルの種類や価格帯を分けているのです。
惜しまれながら、3月で終了。MOCO’Sキッチン
体にいいオイルであることからも、ここ数年ますます人気が高まっているオリーブオイル。「MOCO’Sキッチン」を見て、初めてオリーブオイルを購入したという人もいらっしゃるのではないでしょうか。
実はこの人気料理コーナー、番組編成の変更により2019年3月いっぱいで終了してしまうそう。オリーブオイルの普及に貢献したと言っても過言ではない、もこみちさんだけにこれからも私たちにオリーブオイルの魅力や楽しさを伝え続けてほしいですね。
製品仕様
生産者 | パスクアーレ・ディ・レーナ |
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原産国 | イタリア モリーゼ州 |
品種 | ジェンティーレ・ディ・ラリーノ
※ラリーノ土着品種 |
抽出 | コールドプレス(27℃) |
EU有機認証 | 有 |
輸送 | 空輸 |
収穫時期 | 9月下旬〜11月初旬 |
収穫方法 | 手摘み |
粉砕 | ハンマークラッシャー |
輸入後品質管理 | オリーブオイル専用セラーで保管 |
インポート | アントビー株式会社 |
製品仕様
内容量 | 15g / 80g |
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全成分 | カリ含有石けん素地、オリーブ果実油、シリカ、ハチミツ、炭、グリセリン、水、エチドロン酸4Na |
製造国 | 日本 |