イタリアの食べ物といえばピザ、というくらい人気なピザ。イタリア人は本当にピザが大好きです。どのくらい好きかというと、週に1回は必ずピザを食べるというのは当たり前、というレベルです。ピザを嫌い、というイタリア人には会ったことがありません。
それというのも、ピザは本当にシンプルな食べ物です。ピザの生地は小麦粉に水とオリーブオイル、塩、酵母を加えてゆっくりと発酵させて、焼くだけ。パンよりもずっと簡単でシンプルです。
ピザの生地はたったこれだけの材料で作られるので、素材の質が大切です。特にオリーブオイルは、上質なものを使うと味が全然違ってきます。
オリーブオイルを変えたら、ピザがもっと美味しくなる
イタリアソムリエ協会のオリーブオイルの講師たちは、プライベートでピザを食べに行くときも、必ず自宅からエキストラヴァージンオリーブオイルの瓶を持参すると言います。
オリーブオイルの質がよくないときは、お店の人に「このオリーブオイルを試してみて。ピザの味がずっと美味しくなるよ」と教えてあげるのです。
「ピザはイタリアの代表的な食べ物なんだから、イタリアのピザ屋はみんな上質のエキストラヴァージンオリーブオイルを使うべき。
実際に使うと違いは歴然なのだから、自分たちが教えてあげるべきなんだ。そうすれば、イタリアの上質なエキストラヴァージンオリーブオイルの品質について、もっと認識が広まるんだよ。」と。
こういう地道な活動が、高品質なエキストラヴァージンオリーブオイルの普及を支えているのです。
オリーブオイルソムリエ講座の同期の一人は、ローマにあるこだわりのピッツェリアのピザ職人でした。このピッツェリアでは「グルメピザ」と銘打って、ソムリエがピザの具ごとに合わせるエキストラヴァージンオリーブオイルのブランドを変えているというこだわりようです。
それほどピザの味を左右するのがエキストラヴァージンオリーブオイルというわけです。
手作りピザこそ上質なエキストラヴァージンオリーブオイルを!

大げさなようですが、家庭で作るピザこそ上質なエキストラヴァージンオリーブオイルが欠かせません。私が家庭で何年も作っている手作りピザも、本物のエキストラヴァージンオリーブオイルを使い始めたとたん、同じレシピなのにぐんと美味しくなりました。
子供たちが「今日のピザ美味しい!」とすぐに言ったくらいです。
私は本格的にオリーブオイルの勉強をするまでは、ピザに入れるものだからいいやとスーパーで売っている安いオリーブオイルを使っていたんです。
こんなにはっきり味の違いがでるとは、実際に使ってみるまで思いもしませんでした。ぐんとコクがあるんだけれど、あっさりとした軽い食感。そう、食感まで美味しくなるんです。
時々、日本のレシピではサラダオイルを使っているものを見かけますが、とんでもない。イタリアにはサラダオイルはありません。絶対に美味しいエキストラヴァージンオリーブオイルを使ってくださいね。
逆に言うと、美味しいエキストラヴァージンオリーブオイルを使うだけで、美味しいピザができるのですから、ぜひ、お試しください。
では、ここでイタリアの基本的なピザの生地のレシピをご紹介します。
ピザの生地のレシピ
【材料】
小麦粉(強力粉) 500g
ドライイースト 3.5g
塩 7g
オリーブオイル 大さじ3
ぬるま湯 300g
【作り方】
1.大きなボウルに小麦粉を入れる。粉の真ん中に穴をあけてドライイーストを置き、上から少しぬるま湯を注いで周囲の粉とかき混ぜる。
2.オリーブオイルも加えて混ぜる。
3.イーストと離れた場所に塩を置き、ここにもぬるま湯を加え、塩をとかす。
4.残りのぬるま湯を3回くらいに分けて少しづつ周囲の粉と混ぜ合わせて混ぜる。
5.台に分量外の粉を打ち粉にして生地を置き、滑らかになるまでこねる。
6.ボールの内側に分量外のエキストラヴァージンオリーブオイルを少量ぬり、生地にも少しオリーブオイルを塗って入れる。ふたをして、2倍の大きさになるまで発酵させる。
※生地の表面に十字をナイフで切れ目を入れておくと、ふくらんでいる様子がわかりやすい。
7.発酵した生地を4等分して、軽くこねてそれぞれまた丸める。10分から15分、そのまま、もう一度発酵させる。
8.グルテンが落ち着いて柔らかくなったら、まず上から手で軽く潰してから平たく伸ばす。
これで、ピザの生地の準備ができました。
もし、すぐに使わない場合は、このままラップで包んで冷凍できます。使う時は、自然解凍で。
ピザ生地の上に好きな具をのせていただきます
この生地に、好きな具をトッピングします。一番有名なピザは、トマトとモッツァレッラ、バジルのマルゲリータですが、ここでは、もっとヘルシーで簡単なピザをご紹介します。
こういう具を選ぶと、イタリアのピザがいかにシンプルでヘルシーかお分かりいただけると思います。そして、具がヘルシーなだけに、生地の美味しさが引き立ちます。
ピッツァ・ビアンカ(白いピザ)
イタリア語で白いピザを意味するピッツァ・ビアンカ。これは、ピッツェリアで食べるというより、おやつに街角にある切り売りピザ屋さんで食べることが多い庶民の味。
言ってみれば、具がないピザ生地だけのピザ。具はないけれど、ピザ生地の表面にエキストラヴァージンオリーブオイルがたっぷり。究極にシンプルなピザは、お家で作る時は、ローズマリーも一緒にのせて、香り豊かに仕上げます。
一口噛むごとに、素材の味が口中に広がります。シンプル・イズ・ベストを地で行くピザです。
【材料】
ピザ生地 1枚
エキストラヴァージンオリーブオイル 大さじ1
岩塩
ローズマリー 1枝
【作り方】
1.小さなボウルにオリーブオイルと同量の水、ローズマリーの葉を入れてよく混ぜ合わせる。
2.ピザの表面に刷毛でオリーブオイルをたっぷりぬる。岩塩もまぶす。
3.220度に温めたオーブンで、約10分こんがりと焼く。
上に生ハムやスモークサーモンなどをのせて食べても美味しいですよ。
<h3>マリナーラまたはピッツァ・ロッサ(赤いピザ)</h3>

ピザと言えばモッツァレッラチーズがのっていると思われがちですが、イタリアではトマトソースだけのピザ、マリナーラも人気です。
トマトだけのピザなのにマリナーラ(漁師)と呼ばれるのは、18世紀、ナポリの漁師が海に出るときに持って出たからだと言われます。簡単で安上がりで、保存も効くので、庶民のお弁当に最適だったんですね。今でも、イタリアの子供たちの人気のおやつです。
トマトだけの真っ赤な色をしているので、ピッツァ・ロッサ、赤いピザとも呼ばれます。
【材料】
ピザ生地 1枚
トマトソース 大さじ2~3
ニンニク 1/2個
オレガノ 適量
エキストラヴァージンオリーブオイル
【作り方】
1.ピザ生地のうえ一面に、トマトソースをたっぷり広げる。
2.ニンニクの薄切り、オレガノをトマトの上にまぶす。
3.エキストラヴァージンオリーブオイルをかけて、220度のオーブンで約15分焼く。
タマネギのピザ

(写真のピザは、イタリアの紫タマネギを使っていますが、普通の玉ねぎでも大丈夫です)
最後にもうひとつ、ヘルシーでシンプルなタマネギピザをご紹介します。
どこの家に台所にもあるタマネギ。薄切りにして焼いただけなのに、独特の玉ねぎの香りがくせになる美味しさです。
【材料】
ピザ生地 1枚
タマネギ 1/4
オレガノ 少々
塩、コショウ 適量
エキストラヴァージンオリーブオイル 大さじ1/2
【作り方】
1.伸ばしたピザ生地の上に、薄切りの玉ねぎを並べて、そのうえにオレガノ、塩、コショウをまぶす。
2.表面にエキストラヴァージンオリーブオイルをかけて、220度にあたためたオーブンで約15分焼く。
ピザとオリーブオイルのまとめ
とてもシンプルでヘルシーなイタリアの本場のピザのレシピを3選、ご紹介しました。日本で食べるピザとは違って、すごくあっさりしています。
生地から手作りなんて難しそうですが、パンを作るよりずっと簡単。酵母の力でちゃんと発酵できます。発酵するのを待つだけですが、休日などの時間がある時に、ゆっくりした気分で作ると楽しいですよ。
美味しくするのは、本物のエキストラヴァージンオリーブオイルにお任せ。買うよりもずっと美味しくて、添加物がゼロのヘルシーなピザが簡単にできるんです。せっかく手作りするのですから、小麦粉やエキストラヴァージンオリーブオイルもオーガニックなものを使って、健康的にピザを自宅で楽しんでくださいね。
製品仕様
生産者 | パスクアーレ・ディ・レーナ |
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原産国 | イタリア モリーゼ州 |
品種 | ジェンティーレ・ディ・ラリーノ
※ラリーノ土着品種 |
抽出 | コールドプレス(27℃) |
EU有機認証 | 有 |
輸送 | 空輸 |
収穫時期 | 9月下旬〜11月初旬 |
収穫方法 | 手摘み |
粉砕 | ハンマークラッシャー |
輸入後品質管理 | オリーブオイル専用セラーで保管 |
インポート | アントビー株式会社 |
製品仕様
内容量 | 15g / 80g |
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全成分 | カリ含有石けん素地、オリーブ果実油、シリカ、ハチミツ、炭、グリセリン、水、エチドロン酸4Na |
製造国 | 日本 |