脂性肌の人はニキビ(尋常性痤瘡)ができやすいといわれ、しっかり洗顔して過剰な皮脂を除去することが基本のスキンケアであり、オイルの使用は避けた方がいいとよくいわれています。
逆に、大人のニキビ(20歳以上)は乾燥肌の人になりやすいということで、従来のニキビのスキンケアはNGであり、オイルの使用は効果的という意見が少なくありません。
しかし、とくに大人のニキビの場合、オイルの使用についてはいろいろな見解が飛び交っているようです。
そこで、今回は、スキンケアによく使われるオリーブオイルと大人のニキビについて検討してみたいと思います。

大人のニキビ 医師やサイトによって見解が異なる
「大人のニキビ」をネットであちこち検索していると、医師やサイトによってそれぞれ異なる見解があることに気付かれると思います。
そのため、ニキビに悩み、真剣に調べている方は「どの情報が正しいのか」と迷われていらっしゃるのではないでしょうか?
ネットで見つけた大人のニキビに対するいろいろな見解
- 大人のニキビは乾燥肌の人になりやすいから、オイルなどで保湿したほうがいい
- オイルはニキビの原因菌であるアクネ菌のエサとなるため、大人のニキビであっても、
- オイルの使用は極力避けたほうがいい
- 大人ニキビの人のクレンジング剤は、ゴシゴシこすらずに短時間でできるオイルがいい
- しっかりとダブル洗顔をして、皮脂を落としたほうがいい
など
上記の記述は、大人のニキビのサイトで書かれていた代表的なものですが、相反する記述があちこちのサイトで見られ、どれが正解なのかわからなくなってしまいますね。
2017年の尋常性痤瘡ガイドライン(日本皮膚科学会)には、大人のニキビやオイルの使用などについての記述は見られません。
そこで、大人のニキビと思春期のニキビの違いについて考えてみましょう。
大人のニキビと思春期のニキビの相違点
思春期は、体の成長が真っ只中の時期です。
骨格形成が促進して身長が伸び、内蔵の動きが活発になってホルモンの分泌量も増えていきます。
その増えていくホルモンの中でアンドロゲンという男性ホルモンがありますが、男性ホルモンは皮脂の分泌を促す働きがあります。
思春期のニキビはその男性ホルモンの増加で、皮脂が過剰になったところでニキビが出てくるわけです。
女性の体内にも男性ホルモンがあり、成長と共に増加し、その結果、ニキビができやすくなります。
つまり、皮脂の過剰な分泌がトラブルをおこして発生するのが、思春期のニキビです。
そのため、思春期のニキビの場合は、オイルの使用は避けたほうがいいというわけです。
一方の大人のニキビですが、思春期のニキビとは出で立ちが少し違います。
20歳を過ぎると、男性ホルモン分泌のピークが過ぎるため、皮脂過剰によるニキビの出現頻度は減少していきます。
なのに、ニキビができてしまうのは、なぜでしょうか?

なぜ、大人にもニキビができる?
私たちの肌は加齢と共に皮脂やコラーゲン、保湿成分が減り、だんだん乾燥しやすい肌へと様相を変えていきます。
もちろん、男性ホルモンや女性ホルモンも減少し、これらの減少も肌が乾燥する原因です。
大人にニキビができるのは、非常に複雑でいろいろな要因が重なって、発症すると考えられます。
大人のニキビができる要因
○ターンオーバーの遅延
私たち、生物にとって老化は生理現象の一つで、老化を遅らせることはできても避けることはできません。
老化は、細胞の新旧入れ替えを促す新陳代謝を遅らせてしまいます。
そのため、若い時よりもターンオーバーの期間が長くなり、毛穴や毛穴周辺にある皮脂の滞留時間も延びてしまいます。
その間、皮脂は溜まり続け、不衛生にもなり、ニキビ発生菌といわれるアクネ菌のエサとなって、ニキビが発生しやすい環境を作りだしているわけです。
○肌の乾燥
加齢によって肌の皮脂や水分、コラーゲンなど、保湿を支えていた成分が減少していき、乾燥しやすくなります。
肌の保湿成分が少なくなると、表皮の角質が剥がれやすくなり、粉を吹いたようになります。
少しの摩擦で粉を吹き、剥がれてしまった粉々の表皮は毛穴を詰まらせたり、汚したりして、皮脂がたまりやすく、不衛生になりがちです。
このような状況も、大人のニキビを発生する原因となります
○ホルモンの乱れ
私たちの体にはいろいろなホルモンがあり、ホルモンのバランスがわずかに乱れるだけで体調や精神に悪影響を与えてしまいます。
ホルモンの乱れはストレス、過労、睡眠不足、食生活の乱れなどが重なって現れます。
ホルモンが乱れると、肌の乾燥を促し、ターンオーバーなどにも悪影響を与えます。
その結果、ニキビができやすい状況を作ってしまいかねないわけです。
また、女性の場合は生理周期にも関係があり、生理前になると女性ホルモンのプロゲステロンの分泌が増えますが、プロゲステロンは皮脂の分泌を促す働きがあり、大人のニキビの原因になります。
○メイク落としが不十分
メイクの落とし方が不十分であれば、毛穴、その周辺の汚れがしっかり落ちていないことが考えられ、ニキビの発生源となることが考えられます。
また、肌の乾燥が原因でシワが増えると、化粧品の残りがシワの間に入りこみ、きれいに落とすことが難しくなります。
上記からいえることは、大人のニキビを予防する場合、肌を乾燥させない環境を作ることが重要になります。
つまり、オリーブオイルは、大人のニキビの予防に効果があるということなのです。
大人のニキビの予防はオリーブオイルが効果的
肌の乾燥は角質層を厚くし、毛穴を詰まらせます。
また、バリア機能が下がり、雑菌が皮膚内に侵入しやすくなるなどで、大人のニキビ発生を促します。
まだニキビのない乾燥肌の人がメイクを落とす場合、皮脂を守りながらメイクの汚れを落とす必要があります。
オリーブオイルベースのクレンジング剤であれば、短時間で効果的にメイクの汚れだけを落とせるので、ゴシゴシこする必要がありません。
そのため、皮脂を落とし過ぎず、乾燥を抑え、オリーブオイルのターンオーバー正常化作用も手伝って、大人のニキビを予防することができます。
では、大人のニキビになってしまった場合は……
改善するまでお化粧をしないか、しても油性成分の少ない化粧品、あるいはノンコメドジェニック化粧品(※)を使うようにします。
ニキビがある間は、油性成分が多い製品でスキンケアをするのは、避けたほうがいいでしょう。
※)ノンコメドジェニック化粧品:皮脂で毛穴が詰まった状態をコメドといいますが、ニキビの初期症状に現れます。化粧品を肌につけたとき、コメドが出来やすいかどうかのテストを行ない、できなかった化粧品のことをいいます。
大人のニキビが完治すれば、今度こそは乾燥肌を放置しないようにしなくてはいけません。
そのために、ターンオーバーを正常化することができるオリーブオイルを使って、大人のニキビの予防を始めましょう。
というわけで、オリーブオイルによる大人のニキビの予防には有効、有益ということになります。

おわりに
ニキビを進行させると、クレーターといってなかなか治らないニキビ痕ができやすくなります。
ニキビ痕が深かったり、多かったりすると、化粧で隠しきれなくなります。
そのような最悪の事態にならないように、オリーブオイルで大人のニキビを予防し、できてしまった場合、軽症のうちに素早く改善させましょう。
製品仕様
生産者 | パスクアーレ・ディ・レーナ |
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原産国 | イタリア モリーゼ州 |
品種 | ジェンティーレ・ディ・ラリーノ
※ラリーノ土着品種 |
抽出 | コールドプレス(27℃) |
EU有機認証 | 有 |
輸送 | 空輸 |
収穫時期 | 9月下旬〜11月初旬 |
収穫方法 | 手摘み |
粉砕 | ハンマークラッシャー |
輸入後品質管理 | オリーブオイル専用セラーで保管 |
インポート | アントビー株式会社 |
製品仕様
内容量 | 15g / 80g |
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全成分 | カリ含有石けん素地、オリーブ果実油、シリカ、ハチミツ、炭、グリセリン、水、エチドロン酸4Na |
製造国 | 日本 |