オリーブオイルにはポリフェノールやビタミン類が豊富に含まれ、栄養食品としてもスキンケア、化粧品としても高品質な製品を生み出しています。
とくに、オリーブオイルに含まれる豊富なオレイン酸の有益性は、良く知られています。
実は、オリーブオイルにはオレイン酸の他にも有益な不飽和脂肪酸がいくつか含まれていますが、今回はその中でもスクワランという物質に注目してみたいと思います。
オレイン酸と違って、微量しか含まれていない希少価値の高い不飽和脂肪酸です。

スクワランはスクワレンが元の物質
「スクワラン」と「スクワレン」。
パソコンのキーを押し間違えたのかなと、思ってしまうぐらい名前が似ていますよね。
しかし、決して押し間違いではなく、どちらも別々に存在する物質です。
スクワレンが最初の物質であり、スクワレンに水素を添加させて、化学的に安定化させた物質をスクワランといいます。
オリーブオイルの中にスクワレンがあるといいましたが、最初に発見されたのは深海鮫の肝油からです。
1906年.辻本満丸氏(東京工業試験所)によって発見されたのですが、深海鮫の学名「Squalus spp.」をとって、スクワレンと命名したと伝えられています。
その後、オリーブオイルにも植物性のスクワレンが含まれていることがわかってきました。また、ヒトの体内にも、存在しています。
ところで、ドラッグストアやネットなどでスクワレン関連の製品を見ますと、「スクワレンサプリ」とか「スクワランオイル」などと、表示の使い分けがあることに気付かれると思います。
この、表示の使い分けですが、化学的根拠に基づいています。
サメの肝油やオリーブオイルに存在しているのは、スクワレンです。
ヒトの体内にも含まれていますが、とくに多く存在しているのが脂肪組織で、表皮を覆う皮脂膜にも含まれています。
スクワレンは、オレイン酸と同じ不飽和脂肪酸です。
不飽和脂肪酸は、二重結合という化学結合の数が少ないほど酸化されにくい特徴があります。
オリーブオイルにたくさん含まれるオレイン酸は二重結合が1個しかなく、酸化されにくいのですが、スクワレンは6個もあるため、酸化されやすいデメリットがあります。
スクワレンをサプリメントとして体内に取入れる場合は、外気に触れる機会が少なくて酸化を受けにくいのですが、肌につける場合、紫外線や外的刺激で酸化されやすいというデメリットがあります。
そのため、スクワレンに水素を添加して酸化されにくくなったスクワランを美容用に用いるわけです。
従って、スクワレンにはサプリメントに、スクワランはスキンケア製品や化粧品に配合される、というわけです。
スクワランは美容製品には大体、配合されていますが、なぜ、そんなにスクワランの利用価値が高いのでしょうか?
スクワランの高い保湿性、美肌効果
スクワレンは体内で水素添加されることがあり、水素添加されたスクワランと元のスクワレンは私たちの体内にも存在していますが、残念なことに加齢と共にその量は減少していきます。
スクワラン(スクワレン)は新陳代謝を活発にして古い細胞を除去し、どんどん新しい細胞を生み出す働きを持っています。
つまり、体内にスクワランが十分にあると、肌のターンオーバーが促されて、シミやソバカスでくすんだ肌が素早く排除され、新しい肌が押し出されてくるわけです。
さらに、スクワランは保湿性やハリツヤを持たせる効果にも優れ、シワやたるみにも効果があります。
その上、クリームなどにスクワランを配合することで皮膚内への浸透も早くなり、ベタつきを抑える効果があります
美容オイルにスクワラン、サプリメントにスクワレンという取り合わせが効果的であることは間違いないのですが、医学的にも利用価値があり、新陳代謝を促進することから、火傷や床ずれ、おむつかぶれの治療に期待されています。
また、50歳以上の数十名の女性に3ヵ月間、スクワレンを投与したところ、コラーゲン(Ⅰ型)前駆物質が増え、紫外線に対する女性たちの肌へのダメージを抑えたという研究発表もされました。
このことはスクワレンが、光老化も抑える可能性がある証明にもなります、
スクワレンやスクワランは美容効果だけでなく、免疫力向上、肝機能正常化、血流改善効果も認められています。
その他、コレステロールや中性脂肪も減らし、高脂血症予防のサポートもできることがわかっています。
このようなことから、スクワラン、スクワレンは将来、美容、医学の両面で欠かすことができない物質になることは確実であると予測できます。
おわりに
オリーブオイルに健康効果、美容効果に高いオレイン酸のみならず、スクワラン(スクワレン)も含まれていることがわかると、オリーブオイルを活用しないことが勿体ないと感じませんか?
さらに、スクワラン(スクワレン)の研究は、どんどん進んでいます。
常にアンテナを張って、これらの動向から目を離さずにいたいものですね。
製品仕様
生産者 | パスクアーレ・ディ・レーナ |
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原産国 | イタリア モリーゼ州 |
品種 | ジェンティーレ・ディ・ラリーノ
※ラリーノ土着品種 |
抽出 | コールドプレス(27℃) |
EU有機認証 | 有 |
輸送 | 空輸 |
収穫時期 | 9月下旬〜11月初旬 |
収穫方法 | 手摘み |
粉砕 | ハンマークラッシャー |
輸入後品質管理 | オリーブオイル専用セラーで保管 |
インポート | アントビー株式会社 |
製品仕様
内容量 | 15g / 80g |
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全成分 | カリ含有石けん素地、オリーブ果実油、シリカ、ハチミツ、炭、グリセリン、水、エチドロン酸4Na |
製造国 | 日本 |